はじめに
歳をとっても、介護の必要もなく、日常生活を送りたいもの。
だから、私たちは「健康」に気を使っています。
最近では平均寿命より健康寿命が大切だという
レポートもあるほど身近な言葉ですが・・・
そもそも「健康」とは何か、考えていきます。
健康とは
まず私たちはどんな時に「健康」を
感じているのでしょうか。
一般的には、身体に痛みや違和感がない、そして
気持ちも安定していると感じれば「健康」と捉えるはずです。
また、健康診断をして心身ともに異常がなければ、
診断結果から健康と考える方もいると思います。
しかし、WHO(世界保健機関)による健康の定義によれば、
健康とは「単に疾病又は病弱の存在しないことではない」
とあります。
つまり、裏を返せば、ガンや糖尿病などの身体に病気があっても、
普通に働いたり、何か楽しみをもって元気に暮らせれば、
健康だと言えるのです。
「長生き」イコール「健康」ではない
お笑い芸人・北野武がインタビューのコメントで
こんなことを言っています。
長生きするための努力なんかは馬鹿馬鹿しい、くたばりゃいいじゃねえかと思う。何かベクトルを決めて、そこを目指していく過程でくたばるならいいんだ。やることなく死んでいくほうがつらい。
つまり、私たちは病気がなく、長生きすることよりも、
「やりがい」をもって生きることが大切だと言っています。
ここで注目したいのが「長生き」という言葉です。
わたし達が日常会話で「長生き」という言葉を使う時、
「病気がない、または悪化しないように年をとりたい」という
想いが隠れてます。
そして、さっき取り上げたWHOの「健康」と照らし合わせると、
「長生き」イコール「健康」ではないことが分かります。
さいごに
今回は「健康」について考えてみました。
結論として、
健康とは単に「病気がないこと」ではありません。
たとえ病気があっても、
生きる楽しみがあれば健康だと言えます。
わたしが老人ホームで働いていた時、入浴や食事以外に
やる予定はなく、一日の大半はテレビを見て過ごす
お年寄りを多くみかけました。
正直、これは健康な生活とは言えませんし、
長生きしてもつらいですよね。
以前、取り上げた老人ホームの利用者同士が恋をする
ドキュメンタリーをご紹介しました。
この恋も健康に過ごすための大切なことだと言えますね。