30代になった社会福祉士・しげKickのブログ

昭和60年生まれ社会福祉士のしげkickです。福祉や医療関係、その他ゆるく書いていきます。

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社会福祉士・カウンセラーは相談者を待ってないで、自分から見つけるべきではないだろうか

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いつまでも援助者を待つ姿勢ってどうだろうか

 

今日、近所の方が自宅に来てくれて、ある相談を受けました。

 

その近所の方は40代の男性で、一緒に住む70代の父親が

お酒を飲む癖がひどく、一生懸命面倒をみていたのですが・・・

 

とうとう父親が体調を崩して歩行困難になってしまい、

どうすればいいのか相談がありました。

 

わたしは高齢者介護の相談であれば、地域包括支援センターが

窓口になると伝えると、すぐにその男性は包括に行き、

無事に介護認定の手続きを取れたとのこと。

 

近所の男性はとても感謝してくれて良かったのですが、わたしは

「悩みを抱えている人が援助者に会うまでの道のりは険しいのではないか」

とふと思いました。

 

そういえば、社会福祉士、カウンセラーなどが勤める相談職は

つねに誰かが相談に来るのを待っています

 

でも、困っている人に対して、

援助者がそんな受け身の姿勢でいいのでしょうか。

 

わたしたち社会福祉士・カウンセラーは援助者を待ってないで、

自分から見つけるべきではないのか・・・

 

そんなことを今回は考えていきます。

 

援助より「援助が必要な人」を見つける方が難しい

 

普段、援助者に出会うプロセスは大きく3つに分けられます。

  1. 援助が必要な人が相談窓口に行き、援助者と会う。
  2. ソーシャルワーカーなど援助者の方から問題を抱えている人を発見する。
  3. クライエントの周りにいる人(家族、近隣、民生委員など)からの情報提供によるもの。

わたしたち社会福祉士、カウンセラーなどが勤める相談職は

ほとんどが1,3で悩みを持つ方と出会います

 

まず、援助者から問題を抱えている人を見つけようとはしません。

 

自分の前に相談者として現れなければ、何もできないのは

援助者として失格のような気がします。

 

でも、それは仕方がないんです。

 

わたしたちは「援助を必要な人」見つける方法を学ぶことがないからです。

 

援助する方法はたくさん本やブログなどで紹介されていますが、

援助者にたどり着く方法ってほとんどみかけません。

 

社会福祉士の学校でも一切触れることはなかったです。 

 

援助の枠に入れば、いろんな解決策が紹介されています。

 

しかし、相手を援助の枠に入れるまでがとても難しく、

その方法も資格勉強では学ぶことはありません。

 

文京区・社会福祉士協議会の画期的な取り組み

 

 

最近、東京・文京区の社会福祉士協議会社会福祉士協議会が、

自ら地域に足を運び、積極的に地域社会のニーズを拾いに行く

地域社会コーディネーターという活動を行っています。

 

そもそも地域社会コーディネーターが生まれたきっかけは

「福祉のニーズを待っているのではなく、自分から拾いに行くべきではないのか」

という問題意識からでした。

 

また、最近注目を集めているボランティア活動「御用聞き」も

同じような役割を担っています。

 

学生ボランティアが直接お宅に訪問に行き、困りごとはないか聞く活動は、

わたしたち相談職として学ぶべきことがあるのではないでしょうか。

 

さいごに

 

 

最近、ニュースで精神的に病んでる人が

殺人を企てる事件をよくみかけます。

 

カウンセラーの資格や仕事はたくさんの種類が増える一方なのに、

このような事件を見るたびに、相談職は何もできないのかと

残念に思ってしまいます・・・

 

自分の前に「クライアント」として現れなければ、

援助ができないのはとても深刻な事態ではないでしょうか。

 

社会福祉士・カウンセラーは援助者を待ってないで、

自分から見つける姿勢でいれば、

悲惨な事件を未然に防げるのではと思います。