30代になった社会福祉士・しげKickのブログ

昭和60年生まれ社会福祉士のしげkickです。福祉や医療関係、その他ゆるく書いていきます。

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傾聴に言葉はいらない、非言語コミュニケーションの大切さ

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社会福祉士だけでなく、

介護・看護など全般に必要とされる「傾聴」

 

「相手の話を聞いて関係性を良くする」イメージが

一般的かもしれません。

 

しかし、私の場合、傾聴に言葉は必要ないと思っており、

言葉の無いコミュニケーションの方が重要だと思っています。

 

今回は、傾聴と非言語コミュニケーションについて

考えてみました。

 

傾聴とは何か

傾聴の「聴」には、相手の気持ちに寄り添って聴く

という意味があります。

 

つまり、ただ漠然と話を聞くのではなく、

相手の気持ちに焦点をあてて話を聴くことが基本です。

 

しかし、傾聴と聞くと

言葉の内容から、相手の気持ちを理解しようとしていませんか。

 

傾聴をする上で、もっとも注意することは、

相手の言葉にとらわれ過ぎないことです。

 

ある研究では、言葉で相手のメッセージを

読み取れる割合はせいぜい7%ほど

 

あとは、声のトーン・速さが38%

目から入る相手の表情や態度が55%となっており、

耳よりも、目からの方が相手の情報を受け取りやすいのです。

 

傾聴において、言葉の意味に集中するよりも、

声のトーン・速さに耳を傾け、

目を使って相手の表情・しぐさをみる方がとても大切になります。

 

言葉がない会話の動画もありますので、ぜひご覧下さい。

非言語でも十分に内容を理解できるかと思います。

傾聴に言葉はいらない

 

あるドキュメンタリー番組で

青森の農業高校にいる女子生徒が

動物の飼育をする上で、こう述べていました。

 

「動物は言葉を持っていないので、顔をみたり、しぐさを見たり、

『今日ご飯食べてない』とか、『今日下痢だね』とか小さなことから、

深く考えないといけない」

 

つまり、言葉ではなく、日頃の表情・しぐさなど

非言語によるメッセージを読み取る重要性を話しています。

 

その訓練を積むことで、顔をみただけで

動物の気持ちを理解できるようになり、

適切なケアを行うようになっていくんです。

 

それは、人の介護でも同じことが言えます。

 

今、認知症介護として注目を浴びている「ユマニチュード」は

相手の目線を見て、気持ちを感じる

非言語コミュニケーションを基盤としています。

 

また、これは認知症の方に限ったことではないんです。

 

ほとんどのお年寄りは介護している人に「嫌われたくない」

と思っているため、本当の気持ちを言ってきません。 

 

だから、介護職員は相手の目を見たり、日頃の様子など

小さいところをよく観察して深く考えなければいけないんです。

 

気持ちが分かったら、それに合った対応をすればいい

 

相手の気持ちに焦点を合わせていくと、

少しづつ相手の本音に気づけるようになっていきます。

 

そしたら、それに合った声掛けを積極的にしてみましょう。

 

例えば、利用者から「眠たい」を感じたら、

「ベッドで休みませんか」とか。

 

「のどが渇いた」という気持ちを感じたら、

「何か飲みませんか」とか声に出した方がいいです。

 

しっかり傾聴できていれば、即答でお願いしますと

言ってくれますし、関係性も良くなります。

 

上手くいかなくても、間違えても構いません。

 

傾聴は、何度も訓練して磨いていくことが

なにより大切になります。

 

まとめ

 

今回は「傾聴」について考えてみました。

 

傾聴には言葉の内容を聞くのではなく、

日頃の表情・しぐさなど

非言語によるメッセージを読み取ることがポイントです。

 

ただし、これは

普段から相手の目線をみて会話をしたり、

日頃の動作に気を配ったりしないとできません。

 

そして、何回も訓練を続けると、相手の気持ちに

近づけるようになり、相手に適切なケアを提供することが

可能になります。

 

最初は訳が分からないと思いますが、

やっていくうちに、コツをつかめるようになりますので、

諦めないことが大切ですよ。