30代になった社会福祉士・しげKickのブログ

昭和60年生まれ社会福祉士のしげkickです。福祉や医療関係、その他ゆるく書いていきます。

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ソーシャルワークが難しくてお困りの方に読んでほしい一冊の本

ソーシャルワークを学ぶときにどんな本を読んだらいいだろうか。

 

わたしが社会福祉士を学んでいた時、

すごく悩んだテーマでした。

 

とりあえず、ソーシャルワーク入門書や専門書を読みましたが、

説明が難しくて読めない!

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もっと、スラスラ読める本があればいいのになあと

思っていました・・・ 

 

みなさんもそんな風に思ったことはありませんか。

 

そんな方にお勧めしたいのが、スイミーです。

 

小学校の教科書で学んだ方も多いのではないでしょうか。

 

これは絵本なので文章も短くて、すぐに読めますが、

深く読むと、ソーシャルワークを知る最高の教材ですので、

紹介してみました。

 

スイミーとは 

 

 

スイミーは作家レオ・レオニの絵本です。

 

話の流れは以下の通り。

 

・広い海に小さな魚の兄弟の群れがおり、みんな赤いのに、一匹だけ黒いスイミーという魚がいた。

・ある日、大きいマグロがその魚たちを襲い、泳ぎの速いスイミーだけ逃げ切る。

・スイミーは海をひとりで泳ぎ続け、小さな赤い魚の群れを見つける。

・スイミーたちは一緒に大きなマグロを追い出す方法を考え、スイミーがみんなで大きい魚に見えるように一緒に集まって泳ぐことを思いつく。

・小さな赤い魚たちが大きな魚の形に泳げるようになったとき、スイミーが「ぼくが目になろう」と言う。

・スイミーたちは協力して、きょうだいを襲った大きいマグロを追い出す。

 

小学校ではこの話を通して、協調性の大切さ

教えるのが定番かと思います。

 

しかし、物語を深く読むと、

ソーシャルワークを知る上で大切な要素が見えてくるので、

紹介していきます。

 

スイミーがソーシャルワークの視点を身につけた場面

 

この絵本では、マグロから逃げたスイミーが

一人で広い海をさまよい、クラゲやエビ、海藻などに

出会うシーンに多くのページを使っています。

 

そして、スイミーは自分と違う生き物を発見し、

そこに面白さを感じ、元気を取り戻します。

 

つまり、違う種との出会いによって、

スイミーは広い海にいる生物の多様性に気づきました。

 

これこそ、スイミーが

ソーシャルワークの視点を手に入れた瞬間なんです。

 

ソーシャルワークの視点とは簡単に言うと

「木を見て森を見ず」という視点ではなく、

もっと広い視点に立ち、関係性で物事を見ることです。

 

この視点で物事を捉えると、自分が見ている世界が

驚くほどに変化し、そこから新たな発見や気づきを獲得できます。

 

作者はスイミーが海をさまようシーンで

ソーシャルワークの視点の大切さ・面白さを

感覚的に伝えたかったのかもしれません。

 

「ぼくが目になろう」が最大のポイント

 

もっともポイントになるのは、クライマックスで

スイミーが言った「ぼくが目になろう」です。

 

スイミーは他の仲間と違う色だけど、それを受け入れ

自分にしかできない役割を果たして共に戦おうとしています。

 

ソーシャルワーカーも悩みを抱える人に対して、

その悩みを「自分の悩み」として共有し、専門性を発揮して

一緒に問題を解決していきます。

 

そして、ソーシャルワーカーの強みであるネットワークが、

さまざまな人たちを結び付けて、

マグロを追い払うほどの大きな魚の群れのような

強大な力を作り出すんです。

 

さいごに

 

今回はソーシャルワークの入門書して、

スイミーを紹介してみました。

 

スイミーを読むと、ソーシャルワークの核である「関係性」に

ついて、色々気づけるのでオススメです。

 

ソーシャルワークが難しくてお困りの方は

ぜひ読んでみて下さい。