30代になった社会福祉士・しげKickのブログ

昭和60年生まれ社会福祉士のしげkickです。福祉や医療関係、その他ゆるく書いていきます。

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介護施設の高齢者が38℃の高熱が出た時、よく原因で出てくる3つの病気と見分け方について

介護施設で利用者が38℃の高熱が出た時、

慌てたことはありませんか。

 

救急車を呼ぶべきか、

そのまま様子を見た方がいいのか

迷ってしまうかと思います。

 

私の場合、高熱が出た利用者をよく観察して、

原因を考えてから、次の対応を決めています。

 

特に、高齢者が38℃の高熱が出た時は

肺炎・尿路感染症・インフルエンザ

主な原因として目立ちます。 

 

今回はこの3つの病気と判断するポイントを

まとめてみました。

 

1、肺炎

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高熱を発生する1つの病気は「肺炎」です。

 

初期症状が風邪と見分けがつかない病気ですが、

日本における死亡原因の第3位でもあります。 

 

しかも、肺炎で亡くなるほとんどが高齢者であり、

介護施設でも肺炎は発生率が高い病気です。

 

肺炎はウイルスや細菌が肺の中で

増殖して引きおこりますが、

それ以外でも肺炎は発生します。

 

特に高齢者における肺炎の原因としてよく見られるのは

  • 誤嚥性肺炎
  • 風邪、インフルエンザの後

この2つです。

 

誤嚥性肺炎とは、食べ物・飲み物を呑み込んだとき、

誤って、気管に入って引きおこる肺炎です。

 

年をとると嚥下能力は衰えるため、

高齢者は誤嚥性肺炎になりやすい傾向があります。

 

誤嚥性肺炎は高熱の他に、

呼吸苦、 肺の雑音があるので、

そのような症状が見られたら、病院へ行きましょう。

 

また、誤嚥性肺炎だけでなく、

風邪やインフルエンザが終わった後

気管支がやられて、肺炎になる高齢者も多くいます。

 

2、尿路感染症

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  • 体温の変動がある
  • 腰・腹部に痛みがある
  • 全身のだるさ

このような症状が見られたら、尿路感染症を疑ってみましょう。

 

尿路感染症は細菌が尿道を通して膀胱や腎臓に

侵入して増殖して起きる病気です。

 

尿路が短い女性の方がなりやすい病気でもあります。

 

もし尿路感染と疑われる場合、水分を十分にとって、

脱水症状にならないように様子を見た方がいいです。

 

しかし、重症化すると命にかかわるので、

最悪、救急車を呼ぶことも視野に入れた方がいいでしょう。

 

ちなみに、尿路感染症は

基本的に陰部を清潔に保てば発生しません。 

 

 

もし介護現場で尿路感染があった場合は、

スタッフの陰部洗浄が適切にできていない

可能性があります。

 

再発防止のために、入浴やオムツ交換時の

陰部洗浄を見直すのも大切です。 

 

3、インフルエンザ

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冬では、インフルエンザによる高熱もよく見られます。

 

初期症状は風邪と似ていて区別がつかないですし。

 

早い段階だと、

病院の検査でも引っかからないこともある厄介な病気です。  

 

インフルエンザの判断基準は2つあって

  • 38度を超える突然の発熱
  • 所々の関節の痛み

この2つが見られたら、インフルエンザの可能性は高いです。

早めの受診をおすすめします。

 

冬の時期に平熱から急に38℃を超えたら、

まずインフルエンザを疑ったほうがいいでしょう。

 

もしインフルエンザにかかった場合、

まず病院で「季節性」か「新型」か

どちらのタイプか確認をしましょう。

 

新型であれば要注意です!

 

新型はワクチン接種では防げず、

感染力も強いので、隔離してウイルスを広げないようにしましょう。

 

あと、インフルエンザは

くしゃみや咳などの飛沫感染で広がるため、

乾燥した冬はウィルスが猛威をふるう時期です。

 

なので、「加湿」と「換気」をこまめに行い、

感染拡大しないように気を付けましょう。

 

頻繁に咳をする利用者を見かけたら、

近くにいる利用者・スタッフにうつる可能性があるため、

マスクを勧めたほうがいいでしょう。 

 

そして、病院で処方される抗インフルエンザ薬(タミフル、ゾフルーザなど)

はウイルス増殖を抑える薬ので、発病から48時間以上経つと

すでにウイルスが増殖して効果が期待できません。

 

しかし、インフルエンザが終わった後も、

気管支がやられて肺炎になるケースや

再度、インフルエンザにかかってしまうこともあります。

 

なので、完治したからと言って、

気を抜かないことが大切です。