はじめに
社会福祉士の実習はクライアントのニーズを把握することも
大切です。
実習先によっては、個別支援計画を作成することもあり、
ニーズが分からないと路頭に迷ってしまいます・・・
わたしも児童養護施設の実習で個別支援計画を作る課題がありましたが、
かなり難しかったです。
今を想うと「ニーズ」と「デマンド」の違いを理解していなかった
と反省しています・・・
しかし、「ニーズ」と「デマンド」の違いを知ることは、
実習の質を高め、現場でも使える知識です。
なので、今回はその違いについて、簡単にお話していきます。
「ニーズ」と「デマンド」の違い
「ニーズ」と「デマンド」とはどう違うのでしょうか。
簡単に言うと、ニーズは本当に必要なことであり、
一方、デマンドとは「~してほしい」のような要求・希望のことです。
普段、相談業務や実習などでクライアントと話す時、
圧倒的にデマンドの方が多くみられます。
でも、相手の要求を鵜呑みにしていけません。
デマンドには生活に支障がないものも含まれているため、
すべての要求に応えると、相手に振り回されてしまう恐れがあるからです。
だから、支援計画を作るときは相手のニーズを知ることが
とても大切になります。
どうやったらニーズを理解できるのか
しかし、ニーズを見つけることはそう簡単ではありません。
なぜなら、 相手の取り巻く背景からその「感情」を想像しなければ、
本当のニーズを知ることができないからです。
しかし、この作業ってすぐにできることではありません。
利用者や家族のさまざまな情報を集め、分析して、
エコマップを作り、全体を俯瞰できる能力を鍛え上げる必要があります。
コツをつかむのは難しいですが、
アセスメントをしっかり行い、相手の立場を深く理解することを意識すれば、
できるようになるはずです。
まずは自分のニーズを探ってみよう
社会福祉士のブログでは「合格したい」というフレーズが
よく飛び交います。
しかし、「合格したい」というのはデマンドです。
受験する皆さんは何かを実現したいことがあって
社会福祉士の試験に挑むのではないでしょうか。
「合格したい」ではなく、本当のニーズを自分で見つける視点、
つまり、なぜ社会福祉士になりたいと思ったのか
考えることが大切です。
例えば、相談員になる、権利擁護の仕事をするなど
いろいろ理由はあるかと・・・
このようなプロセスを自己覚知と言いますが、
まずは自分のニーズを知ることが、相手の立場を知る上で良い訓練になります。
まとめ
ニーズは本当に必要なことであり、
デマンドとは「~してほしい」のような要求・希望のこと。
ニーズを理解するためには
相手の取り巻く背景からその「感情」を想像しなければいけない。
ただし、ニーズを理解するには時間がかかりますが、意識をしていれば
必ず分かるようになります。
あと、コツをつかみたい人はこの本を読むといいですよ。
特に「相手の立場から感情を想像する」は
話した内容と完全にリンクします。
社会福祉士を目指す人にはとても役立つ本ですよ。