30代になった社会福祉士・しげKickのブログ

昭和60年生まれ社会福祉士のしげkickです。福祉や医療関係、その他ゆるく書いていきます。

ブログタイトル

今、注目するべきソーシャルワークの仕事を2つ紹介してみた

f:id:social-walfare-work:20181017130549j:plain

ソーシャルワークの仕事といえば、

人の相談を聴き、応じることが一般的ですが、

どんな仕事があるでしょうか。

 

基本的には児童、障がい、高齢者福祉分野で

相談業務に就く方が多いですが、最近では

病院で働く医療ソーシャルワーカーも増えてきました。

 

しかし、この分野以外でも生活課題を抱えた人がおり、

ソーシャルワークを発展できる可能性があるんです。

 

今回はソーシャルワークおける画期的な取り組みを行っている

2つの仕事を紹介していきます。

 

1、ゴミ屋敷の課題解決

f:id:social-walfare-work:20181017125931j:plain

  

よくニュースで取り上げられる「ごみ屋敷」

 

周辺住民の苦情を聞き、役所の人がやってきて

強制的にゴミを撤去する対応もよくみられます。

 

しかし、汚い部屋だとしても集めるゴミは様々であり、

その原因も違います。

 

そんなゴミ屋敷の住人にフォーカスした事業があるんです。

 

100円家事代行サービスで知られる「御用聞き」という企業が、

片づけられない部屋に、ご本人立ち合いのもと

課題解決を図っています。

peraichi.com

 

しかし、いきなり片づけはせず、

最初の30分間は、ごみ屋敷の住人と話をする時間を取っています。

 

その30分間で、相手の気持ちに寄り添い、

汚部屋に住む人の心に合わせた支援を行うのが特徴です。

 

ゴミ屋敷はどうしても近隣住民の苦情が中心で、

強制的に処分されやすいもの・・・

 

しかし、「なぜごみを集めてしまうのか」

その原因を見つけなければ、

本当の解決にならないでしょう。

 

また、 「御用聞き」の100円家事代行サービスも

とても良くできた事業なので、過去の記事で紹介しています。

 

www.social-walfare.work

 

現在、学生ボランティアを募集しているので、

社会福祉士の学校にいる方は参加してみる価値はあると思います。

 

2、AV産業で働く女性への支援

f:id:social-walfare-work:20181017125951j:plain

わたしたちの周りでは、キャバクラなどの風俗や

またアダルトなビデオのようなAV産業で溢れ、

その経済規模は約6兆円あると言われています。

 

その中で、未成年の少女に年齢を偽って風俗で働かせたり、

AV出演に強制される被害などに搾取される人たちがいるんです。

 

手口もいろいろあり、インターネットで、

パーツモデル、アイドル募集と名乗り、ハードルを低くして、

性産業に引き込むケースもある一方・・・

 

都会に出た地方の女性、家出をした少女などに

スカウトが親身になって話を聞いて、関係を築いた上で

AV業界の仕事を紹介されることもあります。

 

現在、この問題に取り組んでいるのが、

ぱっぷす(PAPS)というソーシャルワーカー団体です。

https://www.paps.jp/

 

「ぱっぷす」は性的搾取に会う女性を対象に、

ソーシャルワークを基盤とした支援を行っています。

 

実際の活動を知るために、わたしは「ぱっぷす」が主催する

活動報告会に参加しました。

 

スーパーバイザーを配置をしたり、

ボランティアの相談員を活用したりと

社会福祉士のノウハウを実践で応用している点は

スゴかったです。

 

一見、社会福祉とは関係なさそうに思える性産業ですが、

実はソーシャルワークが活用できる分野であることを

改めて認識することができました。

 

まとめ

 

ソーシャルワーカーが対象とする相手といえば、

多くは児童、障がい者、高齢者だと思います。

 

しかし、それ以外にも「ごみ屋敷に住む人」や、

「性産業の被害に会う女性」もソーシャルワークの対象なり、

 

 その時代によって、支援対象は変化するものなんです。

 

「児童」「障がい」「高齢者」など

既存の福祉事業にとらわれずに、もっと広い視野で社会福祉を見る姿勢が

社会福祉士にとって大切な要素になりますよ。