30代になった社会福祉士・しげKickのブログ

昭和60年生まれ社会福祉士のしげkickです。福祉や医療関係、その他ゆるく書いていきます。

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「お客様は神様」といって、なんでも従うのはよくない

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連携って大事だけど・・・

 

わたしは高齢者デイサービスで働いています。

 

わたし達の仕事は事業所とスタッフだけではなく、

いろんな人と協力しないと成り立ちません。

 

医者や看護師などの医療従事者、

市役所の職員、福祉事業関係者、

警察、消防、近隣の方々など連携をして成り立っています。

 

その中で一番連携をするのは「家族」です。

 

本来は対等な関係が理想ですが、

利用者・家族は[「お客様」であり、

施設側は弱くなりやすいもの・・・

 

「お客様は神様」と言いますが、

そんな関係が介護業界ではよくみられます。

 

「お客様は神様」の問題点とは

 

お客様はお金を払っている立場なので、

「別の施設に変えます」と言われると困るので、

施設側は無理難題でも従うことがあります。

 

厄介なのは、

利用者に必要なケアを考えるとき、共に意見を出して決めるのではなく、

家族の要望に寄ったプランになりやすい所です。

 

本当に必要なケアを提案したくても、お客様である家族に対して、

事業者側は強く言えないプレッシャーがあります。

 

「お客様は神様」というのが、事業者の立場を弱くさせる原因となり、

適切なケアより、家族を満足させることが最優先になるんですね・・・

 

いわゆる、ニーズではなくデマンドの方にシフトしてしまいます。

 

介護保険料を払えば自由に介護サービスを使えるわけではない

 

「お客様は神様」 という関係には、介護保険の保険料を払っているので、

介護サービスを受けるのは当然の権利だと思っている利用者・家族側に

原因があります。

 

しかし、介護保険を利用するためには条件があるのです。

 

介護保険というのは相互扶助によって運営されています。

 

相互扶助とはみんなが助け合う仕組みです。

 

だから、介護サービスを利用する側には2つの義務があります。

 

1つ目は介護保険料を支払う義務です

みなさんもご存知かもしれませんが、

介護保険は40歳から保険料を支払います。 

 

2つ目は寝たきりにならないように努力をする義務です。

 

保険料を支払っても好き勝手にサービスを使えるわけではありません。

 

サービスを利用する側も身体が衰えないように努力しないとダメなんです。

 

でも、寝たきりにならない義務って、意外と知られていません。

 

この努力義務を知らないことが「お客様は神様」という

間違った認識へとつながっていきます。

 

「お客様は神様」はやめた方が良い

 

結局、介護保険にある、みんなで支え合う「相互扶助」の原則を

知らないことが問題にあります。

 

介護保険料を支払えば、どんな無茶ぶりをしても許されると

自分本位な考え方は介護事業者にとって非常に迷惑です。

 

サービスを受ける側は「お客様は神様」という関係をやめて、

事業者の考えに耳を傾け、対等な関係を持った方がいいのではないでしょうか。