30代になった社会福祉士・しげKickのブログ

昭和60年生まれ社会福祉士のしげkickです。福祉や医療関係、その他ゆるく書いていきます。

ブログタイトル

傾聴とは何か、仕事で使えるように簡単に説明してみた。

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はじめに

 

看護や介護には欠かせない、

人間関係をよくする上で、とても大切な「傾聴」

 

傾聴ができるとコミュニケーション能力が

格段にアップし、あらゆる人間関係も良くなります。

 

なので、今回は傾聴とは何か、簡単に説明してみました。

 

傾聴とは

 

「傾聴」とは相手の話をただ漠然と聞くのではなく、

相手の気持ちに寄り添って聴くことを指します。

 

しかし、「相手の気持ちに寄り添って聴く」と言われても

簡単にできるものではありません。

 

その理由は、相手が「この人なら本音を話せる」という気持ちがない

と素直に話せないからです。

 

普段、私たちは話をするとき、相手に嫌われたくないから、

自分の本音を言いません。

 

特に、看護や介護現場にいる患者は、本当の気持ちを言うと

面倒を見てもらえないと思って、我慢することもあります。

 

だから、傾聴するには相手が心を開いてくれるような

聞き手の姿勢がポイントになります。

 

傾聴は赤ちゃんを見本にするべし! 

では、傾聴するときに誰を見本にした方がいいのでしょうか。

 

答えは赤ちゃんです。

 

元々、私たちが生まれたばかりの時は

傾聴ができていました。

 

しかし、言葉を覚えると、

頭で言葉の内容を考えるようになり、

だんだん傾聴ができなくなってしまいます。

 

傾聴はある意味、赤ちゃんの頃に回帰して、

話を聴くことなんです。

 

赤ちゃんが体全体で、母親や周りの人の声を

感じているようなイメージで、相手の話を聴くことが

ポイントになります。

 

大事なのは「耳」よりも「目」からの情報

 

傾聴は、話の内容や声の大きさなど「耳」から入る情報よりも、

相手の「目」から入る情報の方がとても重要です

 

例えば、赤ちゃんは相手の声を聴くとき、

瞳孔が大きく開きます。

 

瞳孔が大きくなる理由は、目から相手の情報を

たくさん取り込もうとしているからです。

 

そして、瞳孔が開いている状態は、

相手に興味を持ち、心が開いてます。

 

この状態で、相手の話を聴くと、

相手が「話を聴いてくれている」と感じ、

信頼関係が生まれるのです。

 

なので、相手の目を見て話を聴きましょう! 

 

耳からの情報ではなく、目から伝わる情報を

感じることが傾聴への一歩です。 

 

もっと相手に興味を持ってみよう

 

みなさんは傾聴する時に、

どんな感じで聴いた方がいいと思いますか。

 

もちろん、笑顔で聴くのも大切ですが、

興味を持って傾聴すると、相手はもっと心を開いてくれます。

 

ポイントは相手のことを知りたい気持ちを持つことです。

 

「あの人はどんな人なんだろう」と興味をもって

話を聴いていると、自然と前傾姿勢になり、瞳孔も開き、

心が開いた状態になり、傾聴ができるようになります。

 

まとめ

 

傾聴は相手の気持ちに寄り添って聴くことであり、

話す相手が「この人なら本音で話せる」と感じてもらうことが

大切です。

 

そして、傾聴は赤ちゃんを見本にしてみるといいでしょう。

 

傾聴するときのポイントは

  • 相手の目を見る
  • 相手のことに興味をもつ

以上をおさえていれば、大丈夫です。

 

介護や看護など

相手との関わりの中で少しずつできるようになります。

 

まずは、傾聴へのステップとして、

挨拶をマスターしてみましょう。

 

普段、何気なく行っている挨拶ですが、

傾聴のトレーニングにとても効果があります。

 

具体的な方法は以下の記事でご紹介していますので、

ご参考まで。 

www.social-walfare.work 

介護をロボットに任せるよりも、自分が実現したい事のために使われるべき!

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はじめに

高齢化が進み、介護人材が不足する中、

介護ロボットを導入しようとする流れが出てきています。

 

国も介護ロボットの推進に積極的で、

2018年の介護報酬改定では、ロボットを使う施設に

特別な加算を設ける議論もあったぐらいです。

 

しかし、わたしはロボットに介護を任せるって大きな課題がある気がします。

 

今回はそんな介護ロボットについて考えてみました。

 

介護ロボットに頼ったら障害を知る機会が減る

ロボットに介護を任せるメリットといえば・・・

  • 介護者の身体的・精神的な負担が減る
  • おむつ替えや入浴のとき、利用者が恥ずかしい思いをしないてすむ
  • 導入をする介護施設は国からの補助金などの手当がもらえる

など、いろいろあげられるかと…

 

しかし、人の手で介護をしなくなると、

私達はハンディキャップを知る機会を失います。 

 

健常者である私たちは「ハンディキャップ」といっても、

漠然としたイメージだけで、実際に知らないのではないでしょうか。

 

これを放置しておくと、障害者に対して

差別や偏見につながる恐れもあります。

 

だから、障害を持つ人に直接会うことは

ハンディキャップを知る上でとても大切です。

 

また、介護というのは、

目が見えない、足が動かないなどの「障害」をもった高齢者を

支えることであり、わたしたちが障害を知るきっかけになります。

 

また、健康な人が介護を通して、ハンディキャップの大変さを知ることで、

自分が五体満足で暮らせるありがたさに気づくことができます。

 

健常者だけでなくハンディキャップを持つ人も

一緒に暮らせる社会、つまり「ノーマライゼーション」には

これらの気づきが大きなヒントになります。

 

介護をロボットに任せるとラクですが、

人の手で介護する方も大切な意味があることを忘れてはいけません。

 

介護ロボットは自分が実現したい事のために使うべき

 

介護ロボットの話となると

「介護をする側」がメインになりがちです。

 

どうしても介護者である家族や施設職員の負担軽減できるのかが

争点になってしまいます。

 

しかし、先ほども言いましたが、ロボットに任せるのは

ノーマライゼーションの視点から、あまりオススメはできません。

 

ただし、介護ロボットは「介護される側」の視点に立って、

使われるべきです。

 

最近、注目を集めているオリヒメ(OriHime)というロボットがあります。

 

 

障害で全くしゃべれず、

目の眼球しか動かせない不自由な人のために作られた、

遠隔操作をして動かす分身ロボットです。

 

眼球の動きでオリヒメをコントロールし、

文字を入力して音声にしてくれたり、

ドアを開けたり、物をつかんだりして移動も行うことができます。

 

 

このロボットのおかけで、神経難病を患った人でも、

人の会話やコミュニケーションができ、

ロボットを使って働けることも可能になりました。

 

障がいを持つ人の中には「働きたいのに働けない」など、

実現したいことがあるけど何もできない問題を抱えています。

 

この「オリヒメ」のように、ロボットは

障がい者の実現したい事のために使われるべきです。

 

そうすれば、ロボットに介護の仕事を奪われずに、

うまく人間と共存ができる気がします。

社会福祉士が役に立たない資格と思われないように、活用する方法を考えてみた。

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はじめに

 

国家資格なのに、

名称独占だけが得られる社会福祉士。

 

知名度もケアマネや介護福祉士に比べると低く、

取得しても未経験だと就職できないなど、メリットが少なく、

「役に立たない資格」だと思われがちです。

 

でも、せっかく試験に受かった以上、

この資格を生かしていきたいもの・・・

 

なので、今回は社会福祉士を活用するために

どうすればいいのか考えてみます。 

  

社会福祉士は相談職という発想は捨てる

 

社会福祉士の役割といえば、まず思い浮かぶのが

相談業務だと思います。

 

この資格を発揮するためには、相談職につかなければ、

ならないと考える人もいるでしょう。 

 

だから、社会福祉士を取得したら、

医療ソーシャルワーカー、生活相談員などの

相談職に就きたいと思うもの・・・

 

しかし、社会福祉士を生かす仕事は

相談業務だけではありません。

 

社会福祉士は

人との関係で成り立っている職業であれば

工夫次第で応用が可能です。

 

例えば、社会福祉士を取得後も、

介護福祉士として働く人はケースワークの技術を

使えます。

 

もっと突き詰めていけば、

教師、家電販売員、農家、エンジニアなど、

福祉の分野以外でもソーシャルワークを生かせるはずです。

 

とりあえず、社会福祉士が活躍できる場は

相談職という発想はやめましょう。

  

この発想自体がソーシャルワークの可能性を狭くし、

社会福祉士が役に立たない資格と思われる原因になります。

 

好きなことをソーシャルワークと組み合わせてみる 

 

社会福祉士の活躍できる場は相談職だけでないと

わかっても、自分で資格を生かせる仕事を

見つけなければいけません。

 

でも、簡単に見つけることができないものです・・・

 

だったら、自分の好きなことを

ソーシャルワークと組み合わせたら

どうでしょうか。

 

もしかしたら、

オリジナルな職種が

生まれるかもしれません。

 

例えば、わたしは足つぼのマッサージが好きなので、

社会福祉士との組み合わせみると面白いと思っています。

 

相手の足裏を触れ、体の悪い部分を探りながら、

会話をして、利用者の抱える悩みにアプローチする

ケースワークって今までなかった発想ではないかと・・・

 

わたしは暇なとき、職場のスタッフや知り合いに、

足つぼを施術して、その新しいケースワークを試しています。

 

もし、本格的に仕事にするなら、

訪問で足つぼの施術をしていけば上手くいくかもしれません。

 

このように、自分なりに社会福祉士を生かす方法を探すのは、

とても楽しくもので、将来性も次第に見えてくると思います。

 

さいごに

 

今回は社会福祉士の資格を活用するために、

どんなことが大切なのか考えてみました。

 

社会福祉士は人間関係がベースになるので、

相談職にこだわる必要はありません。

 

たとえ、理想の相談職に就いたって、

社会福祉士のスキルを活用できずに

なってしまうこともあります。

 

大切なのは、ソーシャルワークの視点です。

 

ソーシャルワークの視点で日常的な物事を眺めて、

自分なりの社会福祉士を見つけてみましょう。

 

きっと面白い発見があるはずです。

 

あと、過去の記事でソーシャルワークの視点を紹介しています。

ご参考まで。

 

www.social-walfare.work

 

 

www.social-walfare.work

 

介護の仕事で「褒められること」は嬉しいけど、それを「やりがい」にしない方がいい

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はじめに

 

介護のやりがいといえば、

「利用者から感謝される」

というのは、よく言われます。

 

介護はハンディキャップを持った高齢者を

支える仕事であり、利用者に褒められると嬉しくなるものです。

 

だから、それをやりがいにして、介護を頑張っている人も

いるかと思います。

 

しかし褒められることを「やりがい」にすると、

大きな罠にかかることがあるんです。 

 

今回は「褒められること」の問題について、

考えてみました。

 

利用者は本当の気持ちを言わない

 

褒められる・感謝されるというのは、

相手が自分に好意を示してくれて、気持ちがいいものです。

 

自分が行った介護で高齢者が「ありがとう」と言われたら、

やっぱり嬉しくなり、キツイ仕事でも頑張ろうと思えます。

 

しかし、

その感謝の言葉は本当の気持ちなんでしょうか。

 

お年寄りは、介護をする相手の善意に応えるために、

気を利かせて感謝を言う時があります。

 

特に、周りの人たちのおかげで生きてこれたと思う、

嫌われると面倒見てもらえなくなると心配する高齢者は、

相手の善意を断ることができません。

 

だから、介護を受けている本人はしんどいと感じながらも

「ありがとう」言ってしまうのです。

 

その「ありがとう」を褒められたと介護者が勘違いをすると、

相手の気持ちに気づかないまま、善意を押し付けてしまいます。

 

利用者は「本当の気持ちを言わない」ということを前提に、

感謝の言葉を鵜呑みにしないことが大切です。

 

そして、感謝の言葉の裏にある感情を意識してみると

いいでしょう。

 

感謝は依存する 

 

褒められると相手との信頼関係が良くなったと思い、

もっと褒められたいと思ってしまうもの・・・

 

それが仕事のやりがいになってしまうと、

大きな問題が出てきます。

 

それは「褒められる」ために、介護を頑張ってしまい、

相手よりも、自分中心な介護になっていくのです。

 

そして、お年寄りも負担がかかっているのに、

我慢させて、ツラい思いをさせて「ありがとう」と言ってしまいます。

 

また、褒められることで、さらに相手の承認を求めて、

さらに褒められようと悪循環に・・・

 

つまり、「褒められること」は依存を引き起こし、

感謝の言葉で自分を癒すための介護になってしまうのです。

 

しかし、本人は「いいことをしている」と思っているので、

自己満足な介護をしていることに気づきません。

 

ときに、頑張っているのに何も感謝してくれないと

介護者がイライラしてしまう原因にもなります。

 

最後に

 

 

介護は感謝されることがやりがいだと

言われますが、実はそう思った瞬間、

自分中心の介護になっています。

 

「褒められたい」自分がいる限り、自分にしか意識がないため、

相手の話を傾聴することはできません。

 

そんな介護にならないためには、

褒められることを目的に介護をしないことです。

 

しかし、

自分の気持ちを捨てて、相手に真剣に向き合うのは

とても難しいこと・・・

 

なので、自分が相手に「褒められた」時の感情を、

観察して、自己覚知をしてみるのもいいでしょう。

 

自己覚知については以下の記事で解説しています。

ご参考まで。

 

www.social-walfare.work

 

自己覚知をしてみると、感謝の言葉で振り回されている自分を

発見できるかもしれませんよ。

ナラティブアプローチを現場で使えるように、簡単に説明してみた

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はじめに

 

ソーシャルワークでお馴染みの「ナラティブアプローチ」

 

「ナラティブ」とは「物語」という意味であり、

相手の話す物語に注目して援助をしていきます。

 

これはガン患者への緩和ケアとして

医療・介護現場でよく用いられる有名なアプローチです。

  

わたしも良い人間関係を作るのに

現場でナラティブアプローチを活用しています。

 

今回は現場で試した経験をもとに、

ナラティブアプローチについて簡単に説明してみました。

  

ナラティブアプローチとは 

 

まず、ナラティブアプローチについて、

簡単に説明していきましょう。 

 

このアプローチは「ホワイト」「エプスタイン」が提唱者であり、

社会構成主義(social constructionism)

いう考えがベースになっています。

 

社会構成主義とは、言葉にはその人の感情や考えが詰まっていて

言葉で語られる「現実」は、本当の「現実」ではなく、

その人の思い込みに過ぎないという考えです。

 

例えば、普段何気なく外を歩いている風景

お腹がすいている・のどが渇いている状態

歩く風景は違うと思います。

 

空腹やノドの渇きを感じると、食べ物や水分を求めて

コンビニや自動販売機などが目に入り、

その周囲には意識をしなくなるはずです。

 

気持ちの在り方で見える風景が変わるように、

わたしたちは

現実をありのままに見ているわけではありません。

 

つまり、

私たちが語るナラティブは

気持ちと連動しています。

 

だから、そのナラティブを変化させれば、

その人の気持ちにも変化をもたらすと捉えるのが

このアプローチの一番大切なポイントです。

 

見えている現実は思い込みである

 

「~ですよね」「~して当然」など語られる時、

言ってる本人は現実そのものを語っているつもりなっています。

 

その多くのが、思い込みによる現実(ドミナント・ストーリー)を

言っているのです。しかも、無自覚で・・・

 

そうなると、聞き手が語り手のドミナント・ストーリーを解釈して、

問題解決に導きたくなるものです。

 

しかし、ナラティブは他人のアドバイスで

変わるものではありません。

 

相手に「思い込んでいる現実」を気づかせることが大切なんです。

 

その気づきが、自分自身で語られたナラティブを

俯瞰して見れるようになり、自由に編集ができるようになります

 

まとめ

 

ナラティブアプローチは

・人が語るナラティブと気持ちは関係している

・相手が思い込んでいる現実を気づかせること

この2点がポイントになります。 

 

このアプローチを行うためには、

「まず自分自身がどんな現実を見ているか」 

俯瞰し感じてみることが大切です。

 

今、見えているものは、どんな感情で見ているのか、

その自分の心にフォーカスする習慣が相手のナラティブを知る

訓練になります。

 

また、参考本として、ナラティブアプローチをより理解したい人は

『病は口ぐせで治る!』を読んでみてください。

 

この本の著者は現役の医師であり、

「口ぐせ」をナラティブと捉えている点でとても勉強になる本です。

 

もっとナラティブの捉え方を広げていきたい

医療・介護関係の方は是非読んでもらいたいです。

社会福祉士の価値は「資格」を獲得するのではなく、あなたの「成長」で決まる!

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はじめに

国家資格・社会福祉士は

専門学校で基本を学び、実習を受け、

試験に無事に合格すれば取得できます。

 

でも、社会福祉士を取ったら、それで終わりではありません。

 

社会福祉士は自分を磨くことで価値が高まる資格であり、

最大活用するなら、取得後の成長は不可欠です。

 

今回は 「資格」を獲得するのではなく「成長」することの

大切さについて考えていきます。

 

「肩書」より「成長する姿」が人を魅了する

社会福祉士という資格は、履歴書にアピールできる点で

就職が有利になります。

 

いわば、社会福祉士という資格は「肩書」であり、

周囲に自分のスペックを示し、自分の価値を高めてくれるものです。

 

社会福祉士の中には、介護福祉士やケアマネジャーなど

肩書を増やして、自分の価値をもっと高めたいと思う人もたくさんいます・・・

 

しかし、いくら肩書を増やしても、取得した資格を

現場で使えるスキルまで磨かなければ、

自分の価値は上がりません。

 

特に、社会福祉士は幅広い知識、柔軟な思考力、

高度なコミュニケーション能力が求められる職業であり、

試験に合格しただけで、習得できる容易なスキルではないです。

 

ソーシャルワークの援助技術に

「スーパービジョン」があるように、

資格を取った後も、現場で成長しないと本当のスキルは磨けません。 

 

そして、実際に現場で成長する人は、

しない人に比べて、

相手には魅力的に映ります。

 

もし、

あなたが成長する姿を見せることができれば

相手から信頼され、良い人間関係を作れるようになるでしょう。

 

この成長を積み重ねることで、

あなたの社会福祉士の価値を高めることができるようになります。

 

自分の成長にするべきこと

 

しかし、現場にいても

社会福祉士は自分だけで、

スーパービジョンができずに、困ってしまうこともあると思います。

 

また、実際に成長すると言っても、

具体的に何をしたらいいか

分からないものです。

 

そんな場合は、

プライベートの時間を利用して、

いろんな人に会ってみましょう。

 

基本、近隣、友達、誰とでもいいです。

 

まず、

コミュニケーションをしやすいところから、

初めてみましょう。

 

ちなみに、社会福祉士には

日本社会福祉士会という団体があり、

資格取得後に入会することができます。

 

年会費は1万ほどですが、

基礎演習や各地域ごとで社会福祉士の集まりやイベントを行っており、

社会福祉士の仲間を作るには

有効なコミュニティです。

 

また、今はインターネットで、簡単に

同じ趣味のサークルやボランティア参加できますので、活用するのもいいかと・・・

 

この交流を通して、人とのつながりを増やすことは

自分自身のコミュニケーション能力を高めていきます。

 

また、他者の考えや価値観に触れることで、

新しい発想が生まれ、自身の成長につながることもあるはずです。 

 

最後に

 

社会福祉士の価値は「資格」を獲得するのではなく、

自身の成長よって決まる、その大切さをお話しました。

 

そして、現場で経験を積むこと。

プライベートでも交流をすることが

自身の成長に大きくかかわります。

 

もちろん、本を読むことも大事ですが、

人間関係がベースになる

社会福祉士は実際に人に会った方が

効果的ですよ。

女優・森公美子が語る夫の介護から「バリアフリー」のあり方について考えてみた

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バリアフリーについて考える

みなさん「バリアフリー」という言葉はご存知でしょうか。

 

大体、誰もが利用できるように、

建物を改装・整備するイメージを連想するかと思います。

 

しかし、バリアフリーは建物やハードだけでなく、

わたしたちの意識や行動とても大切な要素なんです。

 

今回は、女優・森公美子が語る夫の介護から

「バリアフリー」のあり方について考えてみました。

 

森公美子氏が語る介護で大切なこと

 

バラエティ番組『梅沢富美男のズバッと聞きます!』で

森公美子さんが夫の介護体験から感じた高齢者福祉の問題について、

司会の梅沢富美男さんやゲストの長嶋一茂さんと討論を行いました。

 

2006年に、森公美子さんの夫が交通事故にあい、頭を打って右半身不随になり、

車いすで生活を送っています。

 

森公美子さんは夫の介護に悩んでいた時期があり、

介護士の方に「プロにまかせればいい」と言われた時、

家族だけですべて負担をかかえる必要はないと気づいたようです。

 

そこから、森公美子さん、夫ともに気持ちが楽になったとのこと。

 

そして、森公美子さんは

家族だけで介護をしていると、外の接点がなくなるから、

その接点をなるべく多く作ってあげることが大切だと訴えます。

 

そして、森公美子さんは

「主人連れて車椅子で寿司屋に入って、注文は自分でしてって言ったら、『アナゴ』とか、『ずけが食べたい』とか、ちゃんと言えるようになったので、リハビリと称して寿司屋に行ってどんどんしゃべらせている」

 と話していました。

 

また、

「夫が『ニューヨークに行きたい』と言っていることから、2人で行く計画を立てているんです。車椅子でどこまでいけるか調べると、意外とニューヨークでもそういうサービスやボランティアがあるので、2020年度ぐらいには行こうかな」

と将来のプランも考えているようです。

 

長嶋一茂さんの発言から考える「バリアフリー」のこと

 

長嶋一茂さんは、森公美子さんのコメントに対し、

「さまざまな考え方はあるが、バリアフリーというのも一概にいいとは言えない。安全すぎると生命維持の本能が弱まる可能性がある。危険に対して頭を使う環境の方が治癒に向かう、という話をされたことがある」

 と発言します。

 

このコメントについて、みなさんはどう思うでしょうか。

 

バリアフリー化は生きるための本能が弱まるため、

しない方が、自分自身で創意工夫をし、頭を使う点で治療に効果がある

という意見です。

 

でも、本当に安全すぎると「生きる本能」は弱まるのでしょうか。

 

わたしはまったく反対で、危険があるからこそ、

「生きる本能」を奪っているのだと思います。

 

危険、つまり「高齢者に何かあったらいけない」から、

外出を制限され、部屋に閉じ込める環境を作り出し、

その結果、高齢者の生きる本能を弱めているのではないでしょうか。

 

長嶋一茂さんは元プロ野球選手だったため、

スパルタな環境が大切だと思う気持ちは分からなくもありません。

 

でも、これは健常者だから言える発言です。

 

介護を受ける高齢者はハンディキャップを持っており、

長嶋さんのような健常者とは違います。

 

障がいをもつ高齢者を健常者と同じ土俵でみるスタンスは

コメンテーターを務めているのに、残念です・・・

 

バリアフリーはみんなの意識が大事

 

「野球観戦にいきたい」

 

「ショッピングを楽しみたい」

「寿司を食べに行きたい」など思うけど、何かあったらいけないから、

できない高齢者がいます。

 

だから、「何かあったら」を保障してくれる

バリアフリーという概念があり、高齢者の日常を支えてくれるのです。

 

ただ、わたしたちはバリアフリーを建物やハードと捉えがちですが、

「人のバリアフリー」もとても大切になります。

 

駅で車いすの方を乗車させる時、

駅員がスロープを出して、移動を手伝うような感じです。

 

ショッピングモールに出かける時、

お店側の方が案内役をおくとかもいいかもしれません。

 

そうすれば、店側は商品が売れるし、町全体に活気が出ますし、

高齢者も外出機会も増えて、介護予防に効果も期待できます。

 

政府も要介護者の自立を考えているようなら、

高齢者の外出ができるような支援を考えたほうが

いいのではないでしょうか・・・

 

結局、バリアフリーはわたしたちの意識で変わるものです。

 

これから高齢化が進む日本にとって、

この視点は大切なことであり、森公美子さんの介護体験は

それを感じさせてくれました。

また日野晃・東京ワークショップに参加したら、すごいドラマに遭遇した件について

また日野晃・ワークショップに参加しました

 

2018年6月某日、日野晃先生の東京ワークショップにまた行ってきました。

 

今年の場所は東京・神田の道場に変わり、

以前の新木場よりも少し狭くなっています。

 

午前11時から午後7時まで身体をフルに使いましたが、

すごいドラマがありました。

 

今回はそのドラマについてお話していきますが、

まず日野晃・ワークショップを知らない人は

先にこの記事を読んでみて下さい。 

www.social-walfare.work

 

ワークショップで見たNさん

 

当日の参加者は約30人おり、

にぎやかなムードで身体塾からスタートしました。

 

最初は、2人1組になっての胸骨操作から始まり、

わたしは男性ダンサーの方と一緒にワークをしていた時・・・

 

30代男性のNさんと日野先生の会話が全員の注目を浴びます。

 

Nさんは初参加の方で、初めてワークでかなり混乱状態で、

どうしたらいいのかと日野先生に尋ねていました。

 

その会話は全くかみ合ってなく、周りから笑いが聞こえましたが、

Nさんは「自分を変えるために来たんです。先生が僕を変えてくれるんですよね

と言い、日野先生は・・・

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と一言。

 

それでも、まだNさんはパニックに陥っていました・・・

 

Nさんとそのパートナー 

 

わたしはその会話中、Nさんと一緒に組んでいたパートナーが

「自分には関係ない」という感じで、笑っているだけの態度が気になっていました。

 

しかも、その相方さんは肩書をいくつも持つセラピストだったようです。

 

セラピストだったら、困っているNさんをフォローできるはずなのに・・・

 

このままではNさんが路頭に迷ってしまう気がしたので、

わたしはそのセラピストさんと入れ替わり、Nさんとワークをしました。

 

そこから、Nさんは徐々に冷静さを取り戻し、

ワークショップを通して、「できない自分」に少しづつ気づいてくれました。

 

劇的にNさんを変えた「表現塾」

 

身体塾が終わった後、Nさんはできない自分に衝撃を受け、

次の関係塾も分からないことが多すぎて、とても疲れた様子でした・・・

 

しかし、関係塾の終わりに、彼と話をして、人との関わりで問題を抱えていて、

それを解決したいという強い気持ちを感じました。

 

そして、最後の表現塾が始まり、定番の挨拶を伝えるワークがやってきました。

 

わたしは去年のワークショップ以降、介護の仕事で真剣に挨拶をしていたので、

日野先生から「格段に良くなっている」といってもらえました。

 

本当にうれしく感じましたよ!!

 

ただ、わたしとNさんは一緒にワークができなかったので、

少し様子が気になっていました。

 

そして、表現塾終了後、Nさんのところへ行ったとき、とてもびっくりしました。

 

だって、Nさんの顔つきが格段に良くなって、今までの迷いがどこかに飛んだような

表情をしていたからです

 

Nさんを劇的に変えたのが、日野先生との挨拶ワークでした。

 

表現塾の中で、日野先生がNさんの挨拶を聴くたびに、気持ちよさを感じ、

次第に迷いが消え、顔色も良くなっていったそうです。

 

そして、「相手を聴く」ことが、一瞬で人を変化させるすごい技術なのだと

実感しました。

 

最後に

 

日野先生もワークショップの出来事をブログで紹介しており、

Nさんのお礼のメールを紹介しています。

2017年2月から思考と感情で煮詰まってたこと、それと今まで思考でわかっているつもりで、実感できない"本気"を感じ取れた場でした。

『おまえは、頭大丈夫か?』と本気で僕に対して仰って下さった日野先生の言葉には、言葉に表せない本気の気持ちがありました。

先生が僕にその言葉を仰って下さった時、その言葉の意味合いや言葉尻でイメージする僕の過去のストーリーや妄想ではない言葉の奥にある先生の本気と愛を感じました。

本気の気持ちってどんな言葉にしても相手に伝わるから。

真面目に不真面目で頭のおかしな人として、あるがままのバカな自分で生きてきた僕には、先生の言葉に込められた本気の気持ちが感じ取れて、とても嬉しかったです。

引用:http://blog.ap.teacup.com/applet/hinobudo/20180609/archive

 

わたしもNさんの手助けができて嬉しく思っています。

 

こんなドラマが生まれるワークショップは

11月29.30,12月1,2日にありますので、興味のある方はぜひご参加ください。

あなたのボランティア活動が迷惑になる!?ボランティアで知るべき4つのこと

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「英語を生かして海外ボランティアをしたい」

「震災にあった人達に何か協力したい」

「大学生で空いた時間をボランティア活動に使いたい」

 

そんな感じで、ボランティア活動に興味がある方は、

本当に素晴らしいです。

 

しかし、何も知らないでボランティアをすると、

相手に迷惑をかけてしまうこともあります。

 

今回はボランティアに参加する前に

知るべき4つのことについて説明してみました。

 

1、報酬を期待しない

 

2020年の東京オリンピックでは経費削減のため、

8万人規模の国内ボランティアを募集しました。

 

そのボランティアの募集内容では、

無報酬、交通費やホテル代も自腹が話題となり、

「ブラック企業だ」と炎上状態に・・・

 

でも、その考えはおかしいです。

 

ボランティア活動は基本的に報酬はありません。

 

確かに「有償ボランティア」という報酬がもらえる活動もありますが、

報酬が目当てに参加することはダメです。

 

なので、まずボランティアは無償であり、ある程度

お金を支払う前提で参加しましょう。

 

2、善意を押し付けしない

 

これはボランティアだけでなく、介護の分野でも

本当によくあることで注意してほしい所です。

 

ボランティアをしたい気持ちはとてもいいことですが、

相手のことを考えないで活動すると、おせっかいになります。

 

例えば、フェイスブックで震災にあった人に折り鶴を送ろうとする活動に

対して、「もらっても困るだけ、くれるなら食料や水がほしい

と苦痛のコメントをみかけたことがあります。

 

また、援助を受ける側は本当のことはいえません。

 

せっかく善意で行っている相手に「迷惑だ」と言うのは、

あまりにも失礼と思うからです。

 

このような善意の押し付けは、自分が良いことしていると自己満足で終わってしまいます。

 

だから、援助する側は必要以上に相手の気持ちに踏み込まないように気をつけましょう。

 

3、運営する側に迷惑をかけない

 

ボランティア活動をするとき、

ボランティア団体に加わる方もいると思います。

 

その場合はゼッタイ運営側に迷惑をかけないようにしましょう。

 

最低限、ボランティア運営側のルールには必ず守ること。

 

それができなければ、

やめた方が良いでしょう。

 

運営側にとって、ボランティアを活用することはとても大変で、

その教育に多くの手間とお金をかけています。

 

もし、ボランティアが勝手ルールを破り、

相手を傷つけてしまったら、運営側にとっても大変迷惑です。

 

なので、ボランティア運営側に対して、

負担がかからないように

協力する気持ちを持ちましょう。

 

4、ボランティア保険の加入を考える

 

みなさんはボランティアにも保険があるのはご存知でしょうか。

 

例えば、震災ボランティアでゴミの処理をしているとき、

ケガのリスクがありますので、保険の加入を検討するのはとても大切なことです。

 

中には、

保険に入る必要はない事業もありますが、

震災や海外ボランティアでは感染症やケガのリスクを考え、保険の加入を検討したほうがいいでしょう。

 

最後に

 

・報酬を期待しない

・善意を押し付けない

・ボランティア運営側に迷惑をかけない

・ボランティア保険の加入

 

この4つがボランティア活動をする前に大切なことになります。

 

ボランティア活動に参加する気持ちはとてもスゴイことですが、

自己満足で終わらないように、気を付けましょう!

社会福祉士・カウンセラーは相談者を待ってないで、自分から見つけるべきではないだろうか

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いつまでも援助者を待つ姿勢ってどうだろうか

 

今日、近所の方が自宅に来てくれて、ある相談を受けました。

 

その近所の方は40代の男性で、一緒に住む70代の父親が

お酒を飲む癖がひどく、一生懸命面倒をみていたのですが・・・

 

とうとう父親が体調を崩して歩行困難になってしまい、

どうすればいいのか相談がありました。

 

わたしは高齢者介護の相談であれば、地域包括支援センターが

窓口になると伝えると、すぐにその男性は包括に行き、

無事に介護認定の手続きを取れたとのこと。

 

近所の男性はとても感謝してくれて良かったのですが、わたしは

「悩みを抱えている人が援助者に会うまでの道のりは険しいのではないか」

とふと思いました。

 

そういえば、社会福祉士、カウンセラーなどが勤める相談職は

つねに誰かが相談に来るのを待っています

 

でも、困っている人に対して、

援助者がそんな受け身の姿勢でいいのでしょうか。

 

わたしたち社会福祉士・カウンセラーは援助者を待ってないで、

自分から見つけるべきではないのか・・・

 

そんなことを今回は考えていきます。

 

援助より「援助が必要な人」を見つける方が難しい

 

普段、援助者に出会うプロセスは大きく3つに分けられます。

  1. 援助が必要な人が相談窓口に行き、援助者と会う。
  2. ソーシャルワーカーなど援助者の方から問題を抱えている人を発見する。
  3. クライエントの周りにいる人(家族、近隣、民生委員など)からの情報提供によるもの。

わたしたち社会福祉士、カウンセラーなどが勤める相談職は

ほとんどが1,3で悩みを持つ方と出会います

 

まず、援助者から問題を抱えている人を見つけようとはしません。

 

自分の前に相談者として現れなければ、何もできないのは

援助者として失格のような気がします。

 

でも、それは仕方がないんです。

 

わたしたちは「援助を必要な人」見つける方法を学ぶことがないからです。

 

援助する方法はたくさん本やブログなどで紹介されていますが、

援助者にたどり着く方法ってほとんどみかけません。

 

社会福祉士の学校でも一切触れることはなかったです。 

 

援助の枠に入れば、いろんな解決策が紹介されています。

 

しかし、相手を援助の枠に入れるまでがとても難しく、

その方法も資格勉強では学ぶことはありません。

 

文京区・社会福祉士協議会の画期的な取り組み

 

 

最近、東京・文京区の社会福祉士協議会社会福祉士協議会が、

自ら地域に足を運び、積極的に地域社会のニーズを拾いに行く

地域社会コーディネーターという活動を行っています。

 

そもそも地域社会コーディネーターが生まれたきっかけは

「福祉のニーズを待っているのではなく、自分から拾いに行くべきではないのか」

という問題意識からでした。

 

また、最近注目を集めているボランティア活動「御用聞き」も

同じような役割を担っています。

 

学生ボランティアが直接お宅に訪問に行き、困りごとはないか聞く活動は、

わたしたち相談職として学ぶべきことがあるのではないでしょうか。

 

さいごに

 

 

最近、ニュースで精神的に病んでる人が

殺人を企てる事件をよくみかけます。

 

カウンセラーの資格や仕事はたくさんの種類が増える一方なのに、

このような事件を見るたびに、相談職は何もできないのかと

残念に思ってしまいます・・・

 

自分の前に「クライアント」として現れなければ、

援助ができないのはとても深刻な事態ではないでしょうか。

 

社会福祉士・カウンセラーは援助者を待ってないで、

自分から見つける姿勢でいれば、

悲惨な事件を未然に防げるのではと思います。